お盆

お盆を迎え、皆様もお盆支度をされていることと思います。

近所の店先には お盆支度の品が並べられています

( 地域によって、旧暦新暦の違いでお盆の期間は分かれます )

ご存知のように “お盆”は先祖の霊を家に迎えて供養する行事です

正式名は「盂蘭盆会=うらぼんえ」「精霊会=しょうりょうえ」

地域や宗派により 供養の様式は異なりますが、お盆飾りについていくつか見てみましょう

 

“おがら”

先祖の霊があの世から道に迷わず帰って来れるように焚く「迎え火」に使う “おがら” は、麻の皮を剥いだ後に残る芯の部分.

麻は古来より清浄な植物とされ、悪を祓い清め 燃やす事で、清浄な空間を作り出す意味があるそうです。

 

” 蓮の花 “

蓮は泥水の中でも美しく清らかな花を咲かせる事から、仏教では極楽浄土に咲く花として神聖視されているそうです

最上の花でご先祖様をお迎えします

” ほおずき(鬼灯) “

その形と色から 提灯に見立て、ご先祖様の足元を照らす灯りとなります

” 精霊馬 “

ご先祖様の乗り物として、馬や牛をかたどったもの

現世へ早く帰って来れるように、足の速い馬をキュウリで

浄土へ戻る際には、名残りを惜しんでゆっくり歩む牛をナスで作ります

 

いわれには諸説ありますが、

飾るもの一つ一つにも 思いを込めて、ご先祖様を供養する…

日本人として大切にしたい行事のひとつです

時代が変わっても、変わらないものでいて欲しいですね

20日の井上雅夫先生のセミナーでも

「 神と人、人と人の関わり」からこの辺りのお話が聞けそうです

お楽しみに♪

井上 雅夫氏

井上 雅夫(いのうえ まさお)

同志社大学  名誉教授 専攻 西洋中世史

 

「日本文化」をより深く知るために比較が必要と、西洋の中世史を長きにわたり研究。
日本人の日常の生活の中にこそ、日本文化の大切なものがあること
「身近な話題で語る日本の心」と題し、平成9年から財団法人新教育者連盟発行の「生命の教育」に掲載
“日本の心”を大事にすることが教育の芯となる、と現在も講演を通して全国で教育活動を続ける。

略歴
・昭和 21 年 京都市生まれ
・昭和 48 年 同志社大学院修了
・昭和 58 年 同志社大学教授
・平成 29 年 同志社大学 名誉教授

京都市在住

著書  「日本人の忘れ物」 日本教文社
「西洋中世盛期の皇帝権と法王権」 関西学院大学出版会
「カノッサへの道 歴史とロマン」 関西学院大学出版会

 

HITOTOKI 美術館情報

私達スタッフは時折, 美術館情報を共有し合います

今これが面白そう、とか、いつから始まるこの展覧会も良さそう、とか・・・

価値観は似ているのですが、それぞれに好みの分野が少しずつ違ったりします

でも共有することで、自分だけでは気づかなかった事に 新たな発見もあったりするのです。

最近、私が訪れた美術館からいくつかご紹介させてください

1)東京ミッドタウン サントリー美術館 「 歌枕 ~あなたの知らない心の風景 」 

美しい風景が詠われた和歌によって特定のイメージが結びつけられる土地“歌枕”

現在のような 美しい写真が掲載された旅行パンフレットの無かった時代に

その地を表す歌枕で 人々はその風景を頭に描き、旅への思いを膨らませました

歌枕の意匠で飾られた着物や器などのさまざまな工芸品の

文様として豊かに表現されているのは どの地なのか、、紐解く鍵ともなります   

こちらは8月28日迄

2)大阪 藤田美術館

明治時代の実業家 藤田傳三郎邸宅の蔵を改装した美術館

今年4月にリニューアルオープンしたばかりです。

現在は “水” “花” “傳“のテーマで構成展示されています。

展示数は多くないですが、空間も含めて新しい美術館のあり方が提案されています。隣接の藤田庭園跡公園では、白い蓮の花が美しく咲いていました。

3)大阪歴史博物館

特別企画「和菓子いとおかし~大阪と菓子のこれまでと今~」を目的に訪れましたが、

3フロアからなる常設展示に はまってしまいました・・

1350年を超える大阪の歴史を 原寸大の復元建物、精巧な模型や映像など

様々な手法でリアルに再現した展示

中世から近代にかけて 商業や工業で栄えた、なにわ大阪の人々の いきいきとした暮らしぶりも垣間見ることができました

大阪城全体が見下ろせるスポットでもあります

■そのほか関西で今行ってみたい展覧会 

京都 細見美術館 「美しき色 いにしへ の裂 〈ぎをん齋藤〉と〈染司よしおか〉の挑戦」8月28日迄

京都 楽美術館 樂歴代 特別展 「茶碗が紡ぐ ものがたり」 8月21日迄

■ 東京スタッフ お勧め展覧会

東京 根津美術館 「よめないけど、いいね!根津美術館の書の名品」 8月21日迄

東京 菊池寛実記念 智美術館 「篠田桃紅 夢の浮橋」 8月28日  迄

美術館、博物館は知らない“もの“ や “こと“ に出会えるだけでなく、本物による刺激や感動を味わえますが、ただ、そこに身を置くだけでリフレッシュさせてくれる場所でもあるのです。

なかなか外出がままならない状況が続きますが、お出かけの際にはお気をつけてくださいね♪

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第三回 暮らしの和文化セミナーのお知らせ

皆様 こんにちは

次回のセミナーまで約1か月となりました。

第三回のテーマをご案内させていただきます。

【自然との共生に育まれた日本らしさ】

講師は、同志社大学  名誉教授  井上雅夫氏です。

“第三回 暮らしの和文化セミナーのお知らせ” の続きを読む

能口 祥子氏

 

企業のイメージコンサルティン グ、商品企画、色彩研修セミナー、大学・専門学校にて色彩学講師、 の講師を務める。 2015 年より『一般社団法人きものカラーコーディネーター協会 』を設立。 きものの色合わせに 特化した、業界初の「きものカラーコーディネーター講座」を東京・京都にて展開中。月刊アレ コレにて、センスの7割をつくる「きもの色彩講座 和の色 配色レッスン」を連載中。伝統工 芸とのコラボ商品企画や、日本の色を学ぶ教育事業にも力を注いでいる。

・色彩総合プロデューサー

・株式会社アート・カラー 代表

・一般社団法人きものカラーコーディネーター協会 代表理事

大阪工業大学 色彩学 非常勤講師

大原和装専門学校 非常勤講師

日本色彩学会 代議員

著書 : きものカラーコーディネート―色彩ときものの基礎知識

出版 日本色研事業株式会社

 

 

【第二回 アフターレポート】

6月18日(土)

HITOTOKI 第2回「暮らしの和文化セミナー」を開催いたしました。
ご参加いただいた皆さま 誠に有難うございました。
テーマ「日本人の色彩観」をご講義いただきました能口祥子先生には、
豊富な色の知識を体系的にお話しいただき、『欧米諸国と日本の美意識の違い』
『色彩史や時代に作られる色名の成り立ち』など、興味深い内容が盛りだくさんで、もっと深掘りして聞いてみたいとのお声をお寄せいただきました。
ご参加いただいた皆様からご感想をお寄せ頂きましたので一部ご紹介させて頂きます。
◉ 変わりゆく四季のなかで移ろう景色や色を美しいと感じ、 愛でる心のありようが、日本の色である、という教えをうけたことは一生の宝です。 ありがとうございました。
◉山や川、海に囲まれた環境で培われた感覚が色彩の分野にも反映されているのだなと改めて感じました。情報と物にあふれた現代では、自然と向き合って気付く機会が減ってしまっていると思います。いろいろな形で先人が気付いてきたことを学んでいきたいと思います。
Q&Aのコーナーでは、先生がお召しの お着物の配色についても触れていただきました。とてもチャーミングで素敵な お声と話し方で、和やかな雰囲気にして頂き、感謝いっぱいの気持ちでございます。先生、ありがとうございました!
尚、セミナーの開催直前までお申込みをいただき有難うございました。
上手く参加できなかったという方もお有りだったようで、誠に申し訳ございませんでした。さらに改善を図ってまいります。
今後ともよろしくお願いいたします。
HITOTOKI/小川・山田・中辻